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イケメン同期に振り回された俺の人生について語る

 

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2 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 22:56:52.48 ID:GrNcWqV6.net
話は、6年前の2010年まで遡る。


俺の人生を振り回したあいつとは、24歳の春に出会った。



3 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 22:59:17.92 ID:GrNcWqV6.net
22歳。

大学を卒業して就職した会社は、ベンチャーを名乗るブラック企業だった。

サービス早出とサービス残業とパワハラとで半年も経たないうちに根をあげていたが、3年は勤めなきゃ何も掴めないと思って、心身をすり減らしながらなんとか喰らいついていた。

結局、上司と会社対して我慢の限界が来たのと、他にもいろいろあって、2年弱で退職したんだけど。



4 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:02:22.77 ID:GrNcWqV6.net
就職で東京に出てきた俺には、近くに頼れる親も友達もいなくて、ブラック企業で傷ついた心をちょっと休めて、なんて余裕はなかった。

とにかく次の就職先を見つけないと生活していけない。

転職活動をはじめて、最初に受けた中小企業。

「家から近いし良さげ」という軽い理由で面接を受けたら、いきなり内定をもらった。

新卒で就活してたときから面接官受けは それなりにいいほうだったが、さすがに都合がよすぎる。



5 :も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:04:33.20 ID:GrNcWqV6.net
ったが、元ブラック企出身として「ここは大丈夫そ感がしいた


気に入っ

、女性社員の数が前のに比べて多いということだ。

実はの職場で内恋いたが、やっぱ気になっていた

会人になっていてしまったのだ出会ャンスは、社いというこに。





6 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:06:36.87 ID:GrNcWqV6.net
俺はお世辞にもイケメンではないが、フツメン以上だと思っていた。

告白はされないものの、告白したらOKしてくれる微妙なラインというか。


面接や手続きで2,3回ほど会社を訪問したが、そのときに可愛い子を何人か見た。

家も会社から近いし、もしかしたら もしかすることもあるかもしれないじゃないか。

ブラック企業からも脱したわけだし、一発・転職モテモテデビューをかましてやろう!

そう意気込んで、24歳の暖かい春の日、初出社となったのだ。



7 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:08:22.50 ID:GrNcWqV6.net
初出社、職場のみんなは本当に暖かく迎えてくれた。

総従業員40人ほどの人数で、お互いの顔を知っていて、一体感が合った。

直属の上司もTHE体育会系の脳筋タイプで、馬が合いそうで、ほっと一安心。

根っから野球部で育ってきた俺には、体育会系上司のほうが合っていた。


前の上司はネチネチしているタイプで、

「君は本当に頭が足りないな、小学生からやりなおしたら?」

「足を動かすしか能がないんだから、減らず口は慎もうよ。」

などの言葉に心底腹が立ったものだ。

頭が足りないのは事実だけどさ・・・。



9 :名もき被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:11:48.22 ID:GrNcWqV6.net
所属部メンーもいい人ば、よ俺の心を安させくれた。

いく細い女の子、貫のあるおばち、小太りのっさん、

戦力になりうな若い男の子がた!」と喜んでくれせだった。


っそについて説明をけな軽い作業取り掛たが社前にえらていたこ、ひとつ気になっいることがあった。

うひとり人が入るから、よろくな。

しかそ言わていたはずだ紹介いし姿たらい。



10 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:14:33.95 ID:GrNcWqV6.net
まさか初出社の日に遅刻なんてないだろうしな・・・と考えていたら、いまは外回りに行っているということを聞かされた。

どうやら、俺より数日前に入社していたらしい。


間もなく昼食の時間になろうというときに、「同期くんが帰ってきたぞ。」と上司から声をかけられた。

事務所の入り口には、別部署の上司と思われる人と、まだぎこちない感じで連れ添っている若い男がいた。

(・・・・・・ゲッ!!)

同期くんと思われる男をみて、俺は心の中で叫んでしまった。

なんだ、あの爽やかイケメンは。



11 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:16:42.21 ID:GrNcWqV6.net
外回りから帰ってきた別部署の上司に挨拶をしにいくと、これまた他の方と同じように温かい言葉をかけてくれたのとともに、「君の同期になるから」と、連れ添っていたイケメンを紹介してくれた。

「はじめまして。白石健太郎といいます。」

同期くんは、爽やかな笑顔で握手を求めてきた。


「ど、どーも、石黒大地です・・・。」

「石黒さんですね。よろしくお願いします。」

白石健太郎は、俺より明らかに数段良い男だった。



12 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:19:21.12 ID:GrNcWqV6.net
な、な、なんなんだ。この爽やかさ。

髪は適度に短く清潔感に溢れていて、二重のつぶらな瞳、スッと通った高い鼻、歯並びがよく白い歯、スマートな体型。

なんというか、キラキラのオーラが全身を包んでいる

一方で、スポーツ狩りのゲジ眉で日本兵みたいな風貌の俺。

身長は俺とほとんど同じくらいなのに、なんだこの差は。



14 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:22:35.80 ID:GrNcWqV6.net
白石が帰って来てから、職場の空気が一層明るくなった気がした。すでに職場に馴染んでいて、女の人とも和気藹々と話している。


なに、入社がちょっと遅れただけで、こんなに差がついちゃうの?

いや そういう問題じゃない?見た目の問題?見た目の問題なの?

ちょっとまって?俺の転職モテモテデビュー計画は?

だめだ。ものすごくイヤな予感がする。



16 :石黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:26:21.97 ID:GrNcWqV6.net
案の定、人気は全部白石に集中した。


白石と俺は同じ24歳だった。

同じ入社時期、同い年、スタイルも ほぼ一緒。

決定的に違うのは、顔と立ち振る舞い。


俺も男上司からは所属部署を越えて相当気に入ってもらえたが、いま求めてるのは男からの信頼ではなく女からの視線なんだよ!!




17 :石黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:30:27.47 ID:GrNcWqV6.net
白石は とにかく抜け目のないやつだった。

「事務所に季節を」とか言って花を買ってきたりとか、ちらっと誕生日アピールをした女にさりげなくお菓子を買ってきたりとか。

他にもキリがないくらいイライラするポイントが多かった。

最初のうちは「いい男すぎてね〜」と俺と同じように勘ぐっていた お局のおばはんも、気がついたら白石の味方になっている始末だった。



18 :石黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:33:09.98 ID:GrNcWqV6.net
でも、俺はわかっていた。

いつでも爽やかな笑顔を保っているが、白石はどこか上っ面な感じがする。

その笑顔の裏には、きっと何か秘密があるに違いない。

入社して三ヶ月、人気を掻っ攫われながらも、いつか鼻を明かしてやろう、と心に決めていた。



19 :石黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:39:54.62 ID:GrNcWqV6.net
梅雨も明けて、いよいよ夏の訪れを感じる夜。

休日に俺は、ファミレスである女の子と会っていた。

「な?白石ってやつ腹立つだろ。」

「別に立たないけど。」

だるそうに俺の話を聞いているその女の子は、早苗という。3つ年上の女。

去年まで付き合っていた、俺の元カノだ。



21 :石黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:43:55.19 ID:GrNcWqV6.net
1年で辞めてやると思っていた前の会社をなんだかんだ続けていたのは、同じ会社の先輩だった早苗と付き合ったという理由もひとつある。

ま、辞めた理由のひとつも「早苗に振られたから」なんだけど・・・。


「まーイケメンでも性格いい人は普通にいるしね。」


「いやー、なんていうんだろう、違うんだって。イケメンでいい奴もいままで見てきたけど、そういうやつってほら、自分がモテることをどっかで自覚してて、滲み出てくるものがあるじゃんか。そういうイヤミなところがまったくないんだよ。おかしいんだよな。」



22 :黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:47:22.62 ID:GrNcWqV6.net
じゃあいい人なんじゃないの

「でいないんさ。先輩から聞いだけ

倒だかいないってことにしだけじゃい?

「モテよう思って、いなってことにしてんの・・・。」

「ねぇこの話の呼びしたの?


途中で、早苗は呆れようにり込ん


「どうしいて欲しい話があるっていうからもっと深話かとったじゃ。」

「俺ってだよ。」

も、こが深刻なんだか)という顔をしていた。



23 :石黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:50:25.42 ID:GrNcWqV6.net
俺は諦めずに話を続けた。

「なんか怪しいビジネスやってるとか、怪しい宗教やってるとか、あると思うんだよな。」

「ビジネスも宗教も人の自由でしょ。人の弱み探すくらいなら仕事で見返そうとか考えなよ。

っていうか、新しい仕事はじめたばっかなんだから、余計なこと考えてる余裕なんてないでしょ。

とにかくメールで済むことは、いちいち呼び出さないでよ。」

が、だめだった。

付き合ってる頃からサバサバしている性格だったが、こうストレートに正論を言われると堪えるものがある。

もちろん話の内容が重要というわけじゃないんだが・・・。



24 :石黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:54:30.82 ID:GrNcWqV6.net
「だって、お前しか話聞いてくれるヤツいないんだもん・・・。」

東京で、こうして会って話せるような人は早苗しかいなかった。

地元の友達は東京に出てきてないし、前の会社の同期は音信不通状態だった。

みんな病んで去っていったから、しょうがないのかもしれないけど・・・。


これでも早苗と会うのは四ヶ月ぶりくらいだった。

振った男と会いたくない気持ちもわからなくもないけど、たまに付き合ってくれてもいいじゃないかと思っていた。

俺は、まだ吹っ切れてないんだし・・・。



26 :石黒@\(^o^)/:2016/02/17(水) 23:57:21.82 ID:GrNcWqV6.net
さっさと切り上げられて早苗と別れたファミレスの帰り道、手を繋いで幸せそうに歩いているカップルを見て心底腹が立った。

どうせ俺は帰ってオナニーするぐらいしかない人生ですよ。

あ〜彼女欲しい・・・。モテたい・・・。モテる男が憎い。

「白石の弱み、なんか握れねぇかなぁ。」

じめじめした夜空に向けて、一人つぶやいた。




>>次のページへ続く


 


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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:青春, 純愛, 胸キュン,
 

 
 
 
 
 
 

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