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神様の仮宿になっていた話をしたい

 

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3 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:29:15.57 ID:kC9vrqrV.net
私は首都圏で生まれ育った。

別段都会でもなく、田舎でもない。至って普通の住宅地のど真ん中。

小学校まで徒歩2分という素晴らしい立地に生まれ、順調に進学した。

進学した小学校の真裏には、神社があった。便宜上、神田神社とする。

幼稚園の頃から毎日前を通っていたけれど、初詣や縁日、お祭りなんかでしか立ち寄ったことはなかった。

理由は一つ、怖かった。



4 :774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:32:55.93 ID:kC9vrqrV.net
神社の口にある側にた樹何年の御神木も、それらを湿ようた何十年もけて育ち上た木々たちも、が子供心かった。

神主宮司もいないた神社ど、本殿が臭いくせも整、そのアンバランスさも少不気味に感てたのかもしれない湿

でそ神社が何を奉っているのか、ういう由来たのかなん論知ら

周りの大人もり知らないみたいで、神田様や神田さんなんてざっりと呼んいるった。

なので私自身も、その神社を向かった。



5 :も無体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:35:40.19 ID:kC9vrqrV.net
小学二年生の時だ退

何の授業覚えていない活か道徳だったように思う。


何故だかに小学校屋上か山を見ていう話になった。

段は施錠されて立ちるこも出来ない屋上という非現実に小二は沸いた。私沸いた。

くわくしがらり敢え自分の家探した。



6 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:38:57.94 ID:kC9vrqrV.net
なんせ徒歩2分、自宅はすぐに見えた。ウォーリーを探せより簡単だった。

今度はピアノの先生の家を見つけてみようと思った。

ピアノの先生の家はうちとは反対側の、学校の裏にある。

なのでみんなから離れて、反対側の下を覗き込んでみた。

神社があった。



7 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:39:01.91 ID:FPxnDGgf.net
聞いてます




8 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:40:11.07 ID:kC9vrqrV.net
聞いてる人いてくれてよかった

リアルも一人2ちゃんも一人じゃ立ち直れないところだった



9 :も無き被検体774号+@(^o^)/:2015/12/24(木) 19:41:09.38 ID:kC9vrqrV.net
してただ怖いけの神社が、真上からとだぶ違

祭事で開されない本殿のが、らだとよえた

に囲また四角い何もい空間一面に真っな砂利が敷き詰められていて、そのど真中にこれた真っ白な狐の石があ



11 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:42:13.17 ID:kC9vrqrV.net
私はこの時生まれて初めて何かを見て、綺麗だと思った。

薄暗い神社の一番奥、そこだけが本当に一面真っ白。

綺麗で、ちょっと寂しかった。



13 :名も無き被774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:46:19.40 ID:kC9vrqrV.net
結局富士山はえなかった

婿、少し大きめのマンショが建っててちょど視界を遮る形にってで。

は屋便えたのに、と零した先の言葉はよく覚いる

屋上にいたは短かった

なので私が神を眺めていた時間も短ったはずなのに、どうてもの光景を忘れられなった。

また見たいと、何度



14 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:53:10.44 ID:kC9vrqrV.net
校舎は4階建てだったけど、4階のどの窓から覗き込んでも神社の全貌しか見ることは叶わなかった。

どうしても本殿を囲む高い外壁が、あの白さを覆い隠してしまう。

親や先生に聞いてみたところで、分かったことはずっと昔からある稲荷神社だということだけだった。

稲荷神社の意味は図書室の本で調べた。

狐を奉っているのが稲荷神社。ならばあの白い狐は神様だ。

余計見たくなった。



15 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 19:57:56.11 ID:kC9vrqrV.net
そこで私に救いの手を差し伸べたのは同じクラスの とくちゃん だった。

私が図書室で神社仏閣の本ばかり読み漁っている姿を見て、声をかけてくれた。

とくちゃん のお祖父さんは別の地方で神社を管理しているらしく、そういうことなら少し分かるよと話を聞いてくれた。

神田神社の由来を、少しなら知っていると とくちゃん は言った。



17 :名もき被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:01:37.61 ID:kC9vrqrV.net
大昔殿の辺りに一匹の狐が住み着た。

を漁て細々生きいてはあ犬に襲わた。

追いかられ狐はきびげ込んだけれど、葉っで体傷が出来た。

して畑からげ出した狐を、はまた

慌てた狐、次に山葵のに逃げ込

 山葵で狐は更に傷付

たも飛び出しは逃げたいて弱っ狐は遂に犬に捕ましまった。

は狐に同情しさな稲荷神社を作っ

らあそこには犬を連れてっちゃいないし、山葵を供えゃいけないだよ。



18 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:06:42.94 ID:kC9vrqrV.net
「嘘つけ」と思った。

山葵の茎に棘なんてないことは知っていた。茎のおひたしはうちでよく出るメニューだったからだ。

この辺りはずっと宿場町だった、と生活かなにかの授業で聞いていた。

大昔は農地もたくさんあったのかもしれない。

それでもこの辺りに山葵が自生出来るような清流があったとも思えない。



19 :名も無き被検体774号+@西\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:10:18.90 ID:kC9vrqrV.net
話はまとまっ、犬にたというアリティ

は「よ出来なぁ」止まりでしかなかった

なので私の顔には、不信感が浮かんでいたのだと思う

い返せばちゃん にはし訳いこた。

とくちゃん はこの辺りに古くから住る人聞いてみてたらいいよと寿ドバイスをれた



20 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:17:43.00 ID:kC9vrqrV.net
当時の私の親友は、大地主の家の娘だった。

近隣一体にあるマンションや賃貸物件、空き地や農地に至るまで、土地という土地はその家の物。

同じ名字はほぼ全て一族。

その本家の娘が、親友のあーちゃんだった。

すぐ近くに住んでいたのであーちゃんとはほ毎日遊んでいた。

お祖父ちゃんんとお祖母ちゃんにも、毎日顔を合わせていた。

昔の事を知っているBBAがこんな身近にいたとは






22 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:24:13.78 ID:kC9vrqrV.net
その日の放課後、いつも通りあーちゃんの家にいった。

あーちゃん家は入り口に大きな門がある。その門から家までがとても長い。

お祖母さんはよく、その門から家の間にある芝生を手入れするのが日課のようだった。

その日も、お祖母さんは芝生に水をやっていた。

いつも通り挨拶を交わして、「学校裏の神田神社について知りたいんですけど、何か知りませんか?」と。

「あの神社の管理はうちでしているから、知りたいことは教えてあげられるよ」と。



24 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:30:23.87 ID:SIXK8Eoj.net
お祖母さんの話を、麦茶を添えてあーちゃんと二人で聞くこととなった。

あーちゃんのお祖母さんの麦茶は、砂糖が入ってるから余り好きじゃなかった。

麦茶に手を付けず、 とくちゃん に聞いた話をする。

この謂れは本当かと。

「そんな話は聞いたことないねぇ」。

お祖母さんはあっさり否定する。



25 :名無き被774号+@(^o^)/:2015/12/24(木) 20:33:10.25 ID:SIXK8Eoj.net
「でも犬されたっは聞いてるよ。の狐を鎮めるために、田神社は建てられのね綿。節祭りをやてるでしょうあの時に付けるお面は狐だから。お狐様を奉ってこのを守っいっ願いしだよ」

ごい信憑があった。



26 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:35:59.64 ID:SIXK8Eoj.net
寂れた小さな神社だけれど、とある節句の時はわりと大掛かりなお祭りをしていた。

初詣よりも縁日よりも、節句のお祭りは派手。

神輿も出て神楽も催される。

それでも御神体は、本殿の奥は公開されなかった。



27 :名も無被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:40:08.17 ID:SIXK8Eoj.net
屋上ら本殿の中を見たことを話した上で、「あ像がた見す」と頼んでみ

「それだねぇ」。一蹴る。

「本人間なら立ち入られるから綿ちの養子になりなさいな」

、母親にあーちん家養子になると言ってみけれど、「馬鹿言っていで宿さいの一言で話はわる



28 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:45:56.38 ID:SIXK8Eoj.net
それからずっと、あの石像を見ることは叶わなかった。

木を登ってみてもずり落ちて傷が出来るだけ。

窓から身を乗り出してみても先生に見つかって叱られるだけ。



欲求が溜まるまま、高学年になって転校をすることになった。

引越し先はそんなに離れているわけではないけれど、別の町に行くと神田神社に行くことはなくなった。思い出すことも少なくなった。

けれど他の神社に立ち入る度に、あの白さを思い出した。

あそこほど綺麗な場所には出会えなかった。




29 :名も無き被検774号+@\(^o^)/2015/12/24(木) 20:52:25.47 ID:pGyepl4e.net
それから大分を取って、高校を出て一暮らしを始た。

それと同実家はの地元に戻ることに

れでも住んでい実家で1時間もかからなかったので、帰ることはなかった

なので神田神社に行くなかった。

元に立ち入ることはなったけれど思いすこくなった



30 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:57:30.47 ID:pGyepl4e.net
一人で暮らし始めて6年ほど経った頃、2・3日実家に帰ることになった。

その頃働いていたお店のお客さんがタチが悪く、大分しつこくされていた。

教えていない携帯番号に連絡が来たり、住んでいる地域を特定されたりということが続いた。

少し、疲れていた。実家で少し気を休めるべきだと。

実家でインコのぴーちゃんに癒されていると、姉が神田神社の話を聞かせてくれた。

市内の神社に放火されるという事案が続いていて、神田神社もその被害にあったと。



31 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 20:58:43.62 ID:pGyepl4e.net
退に消防署あっ陰で全焼はしなたけれど、害はそこ大きかったらしい。

私はれは

あんな麗なものを燃やそんてどうしている

憤った後なった

あの白さが損なわれまったかもしれ、という現実が辛かた。




>>次のページへ続く


 


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